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前ページで学んだように,
アインシュタインは
光量子仮説 を提唱し,
それに基づいて
光電効果を
説明することに
成功しました.
その結果,
光はエネルギー hν
をもった「粒子」 となって
空間に存在することが
確実になりました.
光の粒子性 を
さらに確実にしたのが
以下で説明する
コンプトン効果
でした.
1923年,コンプトン
(アメリカ: 1892 - 1962) は
結晶による
X 線の散乱の現象が
光の粒子性によって
見事に説明できると
ということを
発見しました.
(現象そのものは
もちろん以前から
よく知られていました.)
粒子 (電子) による
X 線の散乱を
コンプトン散乱
と呼ぶこともあります.
コンプトン散乱の
実験結果は
X 線が「粒子」となって
結晶中の電子という
「粒子」に衝突して
散乱される
と考えることによって
説明できます.
ちょうど「玉突き」(ビリヤード)
の球の衝突を
連想してください.
そのために,まず
光量子 (光の粒子) の
運動量 を考えなければ
なりません.
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