第3部目次
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3-5: 第3部のまとめ

   第3部で学んだことを まとめておきましょう.
  (1) 原子核が,核分裂核融合 のような 核反応 を起こすとき, 反応前より反応後の方が 結合エネルギー の合計が 大きい場合, そのエネルギーの余剰が 解放され, 大きな核エネルギーが 放出されます. 核エネルギーの源泉は 原子核の結合エネルギー です.
  (2) 放出される 核エネルギー大きさは, 普通の化学反応 (燃焼) の 数100万倍 から 数億倍 もの 巨大なものです.
  (3) 原子核を構成する 核子間の 相互作用 (核力)結合エネルギーの 源泉です.
  (4) ウラニウムのような 重い原子核は 常に核分裂 しようとする 性質を潜在的に 持っています. 中でもウラニウム235 は 中性子を吸収すると, ほぼ半分の2つの原子核に 分裂し,巨大なエネルギーを 放出します. また核分裂の 連鎖反応起こします.
  (5) 軽い原子核は, 核毎に質量に かなりばらつきがあり, 2種類の軽い原子核が 核融合 して 少し重い原子核になると, 全結合エネルギーが 増加し (全質量が減少し), その分が余剰エネルギーとなって, 莫大なエネルギーが 放出されます.
   本ページ 「ミクロの世界 −その3− (原子核の世界)」 の 第1部, 第2部,第3部 を通して, 原子核に関する 基本的な事項と考え方を 学びました. 原子核に関しては, まだまだたくさんの 学ぶべき面白い事柄が 残っています. それらについては, また機会をあらためて 述べてみたいと思います.
 皆さんの ご意見・ご希望お聞かせください.

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