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1-1: ラザフォードの有核原子模型


 本セミナー 「ミクロの世界」−その1− (原子の世界の謎) 「ラザフォードの有核原子模型」 について学び, 原子の構造を知ることが できました. その結果, 原子は, 中心に重くて 小さい原子核があり, その周囲を, 原子番号 Z等しい個数の 電子がとりまいて 運動しているという 構造であることが分かりました (下図参照)
 ラザフォードの原子模型の 成功によって, はじめて原子核の存在が 明らかになったわけです. (「原子核とは何か」のページ参照.)
  「ラザフォード散乱」
 ラザフォード は,有核原子模型によって α 粒子散乱の実験結果を うまく説明できるかどうか 研究し, ラザフォード散乱の公式 を導き, その結果が実験データに ぴったりと合うことを 見つけました(1911).
 ラザフォードは, 原子内の全ての プラス電荷 +Ze が中心の1点 (原子核) に集中していると考え, 入射したα 粒子が この点電荷から クーロンの反発力受けてはじき飛ばされて 散乱すると考えると どうなるか検討し, 大成功をおさめました. その結果, 原子全体の質量の ほとんど全てを原子核が荷い, 一方, 原子核の大きさは 原子全体の大きさに比べて 1/10000 以下であることが 明らかになりました.
  「ラザフォードの有核原子模型」 の概念図.
原子核が 原子全体の大きさに比べて, 極めて小さいことが わかります.

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